初めてのPython環境の準備【Shopifyストア運用支援】
Shopifyストアを運用していくにあたり、ちょっとしたプログラムやツールでストア運用の手間を減らしたいという思いから、このブログを書き始めています。また、2020年から義務教育でもプログラミングが必修になったとか?気になるお父さん、お母さんもいらっしゃるのではないでしょうか?このブログでは「人気 プログラミング言語」などで検索すると必ず1位から3位のどこかに入る Python(パイソン)をメインに扱っていきます。
Pythonの人気の理由はデータ分析や機械学習に強いというイマドキの理由もありますが、命令が他のプログラミング言語に比べて少ないこと、そしてプログラムコードが簡潔で理解しやすいことが一番かなと思います。また、便利で高性能なパッケージが利用できる反面、それらを詳しく理解するには、日本語の情報が足りないというネガティブな部分もあるのも確かですが、それを差し置いても Pythonはオススメのプログラミング言語です。
前置きが長くなってしまいましたが、今回は Pythonの環境を準備するというテーマです。
※ Windows 10のパソコンを使用しています。
目次[非表示]
Python(パイソン)のインストール
まずは Pythonのインストーラーをダウンロードするため https://python.orgにアクセスします。
https://python.org の「Downloads」をクリックすると「Download for Windows」と表示されるので、そこに表示される「Python 3.9.x」(※)ボタンをクリックしてインストーラーをダウンロードします。
※ 「3.9.x」は Pythonのバージョン。2021年5月現在は 3.9.5。
インストーラーをダウンロードしたら、それを実行します。
インストーラーの画面が開いたら、「Add Python 3.9 to PATH」のチェックをオンにして「Install Now」をクリックします。「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と表示されたら「はい」をクリックしてインストールを継続します。
「Setup was successful」が表示されたらインストールは完了です。
Disable path length limitとは?
Windows APIで扱えるパスの長さの制限を解除するオプションです。(正確には、解除を有効化するオプションです。)日ごろからものすごく深いフォルダ構成や長いファイル名を使っておられる方はこのオプションをご利用いただけるかと思います。筆者は、とりあえず使っていませんが。
Windows APIはアプリケーションから Windows OSに対してシステムコールと呼ばれる処理要求を投げるためのものですが、その Windows APIにファイルパスを渡す際に 260文字という制限があったものが Windows 10 バージョン 1607以降で廃止されたものの、手動で有効化する必要があります。
(参考)https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/win32/fileio/maximum-file-path-limitation?tabs=cmd
Python(パイソン)インストール後の動作確認
さて、インストールが完了したら動作確認してみましょう。
コマンドプロンプトを起動し、「python --version」を実行するとインストールした Pythonのバージョンを確認することができます。もし、「'python' は、内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。」というエラーになった場合はインストールに失敗しているか、PATHが正しく設定されていない可能性があります。また、インストールしたバージョンと異なるバージョンが表示された場合は、異なるバージョンがすでにインストールされていて、PATHがそちらのバージョンを優先するようになっていることになります。
続けて、「pip --version」を実行して pipがバージョンを返してくることを確認します。Pythonをより便利に使うためには様々なパッケージをインストールしますが、pip は Pythonのパッケージ管理ツールと呼ばれるもので、インストール、アンインストールなどを簡単に行えるようにするツールです。とりあえず下記 5パターンの実行方法を覚えておきましょう。
pip install パッケージ名 |
指定したパッケージをインストールする |
pip uninstal パッケージ名 |
指定したパッケージをアンインストールする |
pip list |
インストール済みパッケージを一覧表示する |
pip list -o |
インストール済みパッケージで最新でないものを一覧表示する |
pip install -U パッケージ名 |
指定したパッケージをアップデートする |
また、 pipを実行したとき次の警告が出る時があります。
WARNING: You are using pip version 21.1; however, version 21.1.1 is available.
You should consider upgrading via the 'c:\users\somebody\appdata\local\programs\python\python39\python.exe -m pip install --upgrade pip' command.
これは、 pip自体が古くなっているときに警告表示されるものです。「pip install -U pip」または「python -m pip install --upgrade pip」でアップデートしましょう。
Visual Studio Code のインストール
続いて、Microsoftの Visual Studio Codeをインストールします。以下、Visual Studio Codeを VSCODEといいます。VSCODEは Windows、 Mac、 Linuxといったパソコンで使える人気のあるプログラミングエディタです。無料で使えるエディタとしては Atomなんかも人気ですが、私のパソコンでは動作がもっさりしていて使うのをあきらめた記憶があります。
まずはダウンロードサイト https://code.visualstudio.com/download にアクセスしましょう。
「Windows」をクリックするとダウンロードが始まります。インストーラーのファイル形式を指定したい場合はそれぞれ適切なボタンをクリックしてください。
User Installer |
ご自身専用のパソコンにインストールするとき、または共有パソコンで VSCODEを使うのはご自身のみという場合 |
System Installer |
共有パソコンで、すべてのユーザが VSCODEを使えるようにインストールするとき(管理者権限が必要) |
.zip |
圧縮ファイルを解凍して、適切なフォルダへのコピーや権限設定をすべて手動で行うとき(インストール先フォルダによっては管理者権限が必要) |
以下の説明は「User Installer」の説明になります。
インストーラーを起動すると使用許諾契約書が表示されます。その使用許諾契約書を確認したら「同意する」をチェックして「次へ」ボタンをクリックします。
続いて、オプションの選択画面が表示されます。各オプションはそれぞれ説明のとおりなので補足は特にありません。任意のオプションを設定したら「次へ」ボタンをクリックします。
選択したオプションが表示されるので、間違いなければ「インストール」ボタンをクリックします。
上図のような画面が表示されたらインストールは完了です。ちょっとした設定が必要なので、「Visual Studio Codeを実行する」のチェックが付いたままで「完了」ボタンをクリックします。
VSCODE (Visual Studio Code) を日本語表示にする
インストール直後は英語表記になっているので、これを日本語化します。英語表記で問題ない方はこのステップを飛ばしても構いません。
VSCODEの左メニューにある拡張機能のアイコンをクリックします。
拡張機能のビューが開いたら「japanese」と入力すると Japaese Language Pack for Visual Studioが一番上に表示されるので、それを選択すると画面右側にその詳細が表示されます。「Install」という小さな青いボタンをクリックして日本語パックをインストールします。
VSCODEを再起動すると日本語パックが反映され、メニューなどが日本語表示されるようになります。
VSCODEの Python環境を整える
VSCODEで Pythonプログラミングをするために必須となる拡張機能の「Python」をインストールします。VSCODEで拡張機能ビューを開いて「python」を検索すると恐らく一番上に表示されます。「Install」ボタンをクリックしてインストールしてください。
この拡張機能をインストールすると、Pylanseという Python言語サーバーを利用したインテリセンス(入力補完機能)が使えるようになり、Lintingと呼ばれるコード解析やデバッグ支援、コードの整形やリファクタリング、ユニットテストなどが容易になります。また、Jupyter Notebookも VSCODEから使えるようになります。
Jupyter Notebookは別途記事にしたいと思っていますが、 Pythonのコードをブラウザ上で記述・実行でき、例えばデータ分析レポートなど、Pythonのコードと結果を1つのレポートにすることで、どのようなデータを使い、どのような分析を行い、そしてどのような結果となったかがひと目でわかる形に作ることができます。また、そのレポートの共有も簡単にできます。
VSCODEから Jupyter Notebookを使ったイメージはこちら
今回もだいぶ長い記事になってしまいました。他にも有益な拡張機能がありますので、追々記事にしていきたいと思います。それではまた!