【Shopify × OMS連携】不正解析機能
EC市場が拡大を続ける中、ECサイトにおけるクレジットカードの不正利用は深刻な課題となっています。不正利用が発生すると、カード加盟店(EC事業者など)はチャージバック(売上の取り消し)による損失を被る可能性があります。商品を発送してしまった場合、手元に戻ってこないため、仕入代が損失になってしまいます。そのため、クレジットカードの不正注文を防ぐ最大の理由は、チャージバックによる経済的な損失の発生を防ぐことです。
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Shopify標準の不正解析機能
Shopifyは、機械学習アルゴリズムの組み込まれた不正解析機能を標準で持っており、各注文にてShopifyの不正解析インジケーター(指標)にて、不正が疑われる注文の調査判断を行います。 Shopifyは受注時に自動で不正解析機能が作動し、注文一覧で不正解析結果を確認することが可能です。ストアでベーシックプラン以上を利用している場合、不正の兆候リストとボタンが表示され、解析すべてを確認できます。ストアがベーシックプラン以上を利用している、もしくはShopify ペイメントを利用している場合には不正注文勧告も確認できます。
確認方法
1. 管理画面から、[注文] に移動します。
2. 確認する注文番号をクリックします。不正の恐れがある注文の場合、注文番号の横にエクスクラメーションマークが表示され、フラグ付けされます。
不正解析インジケーター(指標)
例(Shopifyからは正式な情報は公開されていない)
・注文時に使用されたクレジットカードのAVS(住所確認システム)チェック通過
・顧客による正しいCVVコードの提示
・注文に必要なIPアドレスの詳細
・顧客による複数のクレジットカード使用の形跡
Shopifyの不正解析については、下記ヘルプページを参照ください。
https://help.shopify.com/ja/manual/orders/fraud-analysis
Shopify-OMS間での不正解析
トランスコスモスのフルフィルメント業務で利用している「eCommerceHUB for OMS」(OMS)は、弊社のITアウトソーシング技術が凝縮された統合型ECプラットフォームとなっています。このシステムは、フルフィルメント業務を支援する多数の機能を備えており、業務の効率化と品質を維持することに役立っています。
「eCommerceHUB for OMS」は、ShopifyとAPI連携を行っており、Shopifyで検知された不正情報もデータ連携可能となっています。不正と判断された注文データは、OMSにて「確認待ち」状態となり、運用者による確認と許可が必要とされます。このように人間の判断を介して確認が行われるため、自動的に次の工程へ進むことを防止することができます。
まとめ
2022年のクレジットカード不正利用被害額は過去最高の436億円に達し、EC運用におけるチャージバック対策が喫緊の課題となっています。Shopify-OMS連携においては、不正を検知する機能、対応を判断する工程が標準で対応できるものが含まれており、これは大きな強みとなります。