【レポート】Eコマース事業者必見の「#ShopifyUnite」に潜入してみた。
2019年6月18日から20日にかけてカナダ・トロントにてEコマースカンファレンス"Shopify Unite(ショッピファイ ユナイト)2019"が開催されました。
弊社からもマーケティング事業部の松野・高田が参加いたしましたので、
当日の様子をレポートいたします。
Shopify Uniteとは
Shopifyが一年に一度開催するカンファレンスで、Shopifyの本社があるカナダ・トロントで開催され、世界各国から1,000人以上の開発者、マーケター、デザイナーなどのパートナーが集まります。
今年で4回目の開催となるShopify Uniteですが、昨年のUniteでは管理画面の多言語化が発表されるなど、たくさんの新機能や、今後のロードマップが発表される、EC業界にとって非常に注目度の高いカンファレンスと言えます。
カナダ・トロントに本社を置くEコマースプラットフォーム"Shopify"
弊社含む日本のパートナー企業からも25名程度が参加したShopify Uniteですが、2018年には日本でも初開催されています。
多通貨決済機能やInstagramなどのSNS連携サービスなど、重要な機能も発表され、日本におけるShopifyコミュニティの盛り上がりを見せました。
※当時の盛り上がりが多数のブログでも公開されていますね
https://www.archetyp.jp/blog/shopify_unite_2018/
Shopify Unite2019の様子
そんな今年のShopify Unite2019のテーマは
”Opportunity Ahead(今後の機会)”。
Shopifyユーザーのみならず、EC事業者にとって今後のビジネスチャンスを掴むうえで重要となるトピックに溢れたカンファレンスとなりました。
「今年行きたかったけど、参加できなかった!」
「来年は参加してみたい!」
そうお考えの方々のために、Shopify Uniteの雰囲気が少しでお伝わるよう、写真とともに、今年のイベントの様子をご紹介したいと思います。
まずShopify Uniteでは、メインセッションなどの開催自体は2日間ですが、弊社のようなパートナー向けのPartner Dayが先んじて行われています。
Shopify社内を見学できるオフィスツアーや、GoogleやFacebookといったプラットフォーマーとのコラボレーションワークショップなど、非常に貴重な機会が提供されます。
Unite参加者の中でも、こうした貴重なワークショップには申し込みが殺到します。定員制でもあるため、ぜひ早めに予約をしておきたいところです。
来場者へのスペシャル特典のカスタマイズTシャツ
パートナー向けオフィスツアー
ここでオフィスの様子を少しご紹介。
現CEOのTobi Lütke(トビアス・リュトケ)ら3人の創業者らによるスノーボードのオンラインストア「Snowdevil(スノーデビル)」が起源とされるShopify。
オフィスの中はアートやカルチャーに溢れており、働くスタッフも自由なスタイルで生き生きとした様子が印象的。
スタイリッシュなオフィスです
自身がストア運営していた立場から生まれたShopify。
現在はチャレンジする方々を支援する立場として、『Make Commerce Better for Everyone (すべての人々のコマースをより良くすること)』というミッションを掲げています。
壁に描かれたコーポレートミッション"Make Commerce Better for Everyone"
屋上のテラスからは、トロントのシンボルでもあるCNタワーの姿が。
ダウンタウンに位置するおしゃれで素敵なオフィスでした。
夏場には屋上でBBQも出来るとか
気になるキーノート、セッション
1000人以上が参加したShopify Unite
多くのオーディエンスの注目が集まる中、Shopify COOのHarley Finkelstein(ハーレイ・フィンケルシュタイン)から始まったキーノート。
以下、キーノート内で発表された注目機能を中心にダイジェストでお届けします。
EC事業者の可能性を拡大させる越境EC
こちらはDirector of ProductのDavid Mollenkamp。
従来のShopify Plusだけでなく、全ての利用者が「他通貨機能」を活用できるようになったことや、商品情報だけでなく、ブログコンテンツなども対象とする多言語APIが併せて発表されました。これにより、EC事業者は今まで以上に身近に越境ECに取り組むことが出来るようになるでしょう。
Shopify POSシステムを用いてオンラインとオフラインを融合
続くDirector of ProductのArpan Podduturiは「Shopify POS」に関する発表。
実店舗における利用シーンを意識し、店員のポケットサイズに作られたポータブルのmPOS端末や、UI/UX面でも進化したPOSシステム。
日本ではまだまだユースケースが多くないようですが、今後の流通業界のオムニチャネルにおいて注目のシステムです。
テクノロジーを使ったECバックオフィス業務の効率化にもShopifyは積極的
UX and Core Product のVice President であるLynsey Thorntonからの発表では、ユーザーの注文変更などに柔軟に対応できる ”Order editing機能など、EC運営を支えるバックオフィスにとって嬉しい機能が。
ユーザー側としても、注文後に「やっぱりこのサイズに変更!」といった、急な変更も柔軟に対応してもらえると大変助かりますね。
よりエンタープライズ向けに進化したShopify Plus
Product LeadのKatie Cerarからは進化した「Shopify Plus」について。
ブランドが大きくなればなるほど、多くの店舗運営、多くのスタッフでのオペレーションが必要になります。それらを効率的且つ効果的に運営するための機能をShopify Plusに搭載することを発表。
一つのアカウントで、各店舗ごとの状況を簡単に比較できるダッシュボードなど、マーチャントにとっては非常にうれしい機能でしょう。
規模の大小を問わず迅速且つ低コストで商品納入を可能にするフルフィルメントネットワーク
そして、マーケット注目の「Shopify Fulfillment Network」については、Chief Product Officer のCraig Millerから。
EC事業者にとって常に付きまとうフルフィルメントの課題に対して、Shopifyが自前のネットワークを持つと発表。
10億ドル(約1070億円)を投じると言われる大きなチャレンジについては、まずは米国で開始されます。
もはやグローバルECプラットフォームとして看過できないShopify
そんなShopifyの勢いはとどまることなく、ユーザー、マーチャント、GMV観点でも規模を年々拡大し、既に米国でAmazon、Ebayに次ぐ3番目に位置する売り上げ規模にまで成長していると言います。
今後ますます日本でも注目のプレーヤーとなることでしょう。
会場の熱気がEコマース市場におけるShopifyへの注目度の高さを物語ります
そして、クロージングキーノートでは、プラットフォームディレクターのAtlee Clarkが登壇。濃密な時間を振り返りました。
Atleeは、自分自身がShopifyを使ったEC運営者として子供向けパジャマ販売サイトを開設したことを発表。会場は温かい拍手に包まれました。
Unite参加者への御礼とともに、いちマーチャントの立場としてShopifyへの御礼と期待を込めて、Uniteを締めくくりました。
今回紹介された新機能などは、以下の公式ブログでも公開されています。
ぜひご興味のある方はご覧ください。
https://www.shopify.jp/blog/shopify-unite-2019
キーノート以外にも盛りだくさんのコンテンツ
ランチタイムと言えど立派なビジネスの場。新たなビジネスが生まれます
ランチタイムには会場のいたるところでネットワーキングが行われています。
参加者向けアプリから、参加者を検索しメッセージを送ることも出来るため、国境を越えたビジネスコミュニケーションも可能です。ぜひ参加者同士の交流を深めることをお勧めします。
一つ一つの濃密なセッション、白熱したQ&Aが行われます
キーノートだけじゃなく、より機能面や開発面にフォーカスした内容など、目的別に様々なセッションが行われます。
こちらのセッションテーマは「グローバル視点でのユーザー獲得」
開発者向けにはワークショップやオフィスアワーなど、Shopify社員がハンズオンで手ほどきしながら、新たな機能や取り組みに触れる機会があります。
EC運営者、マーケター、開発者。同じEC業界でも立場のことあるプレーヤーが集まるカンファレンスは非常にユニークで、パートナーエコシステムを構築するShopifyならではと言えるでしょう。
その他にも会場では、今回発表された3Dモデル、AR機能の実演など新機能に触れることが出来ました。
「動画」
注目の3Dモデルを触ってみた
当日のセッションがYouTubeで見れる!
そんなShopify Unite2019ですが、当日のセッション動画がYouTubeにて公開されています。
英語セッションになりますが字幕付きでも見れますので、詳細に興味がある方はぜひ動画をご覧ください。
最後に、日本から来たパートナー同士で記念撮影。
次に参加するのはこれを見ているあなた?