物流業界で役立つ資格おすすめ9選
ECの市場規模が急拡大したことが、物流業界にも大きな影響をもたらし、その需要が高まりました。今後も物流の役割はさらに大きくなっていき、物流業界で働く人材の確保において、企業間での争奪戦はさらに加熱していくのではないでしょうか。では物流業界において優秀な人材に必要なスキルは何か。今回は物流業界で役立つ資格についてご紹介します。
目次[非表示]
一般的な資格の種類
国家資格、公的資格、民間資格
物流業界の資格を紹介する前に、資格にはどのような種類があるのかを解説していきます。資格は「国家資格」「公的資格」「民間資格」の3種類に分かれ、それぞれで取得難易度や対応できる業務範囲、社会的な信用度が異なります。
国家資格
法律に基づき国や国の委託機関が試験を実施し、特定の職業に従事すると証明される資格です。社会的信用が高い反面、公的資格や民間資格よりも難易度が高い傾向があります。
公的資格
文部科学省や経済産業省などの官庁や大臣が認めた資格や検定のことです。取得難易度は国家資格よりもやや低いものが多いですが、民間資格よりは高い傾向があります。国家資格のような法律上の規制はないものの、公的に認められた資格であり、社会的信用度も高まります。
民間資格
民間団体や学校、企業が独自の審査基準を設けて認定する資格です。法律規制はありませんが、企業によっては国家資格や公的資格と同様に知識や技能があるものとして広く認知されている資格や、直接職業に結びつく資格もあります。
物流関係の資格の種類
ここからは、物流関係の資格を紹介していきます。重要性の高い資格をピックアップしているので、取得を検討されている際は是非参考にしてみてください。
①運行管理者(国家資格)
事業用自動車の運行の安全確保のためにも設けられた国家資格です。運行管理者制度により、車両数に応じて運行管理者を配置することが義務付けられており、物流倉庫の管理・マネジメントの面においても、有資格者が必要となります。
過労などによる事故の発生を未然に防ぐために、勤務時間や休憩施設の保守管理、ドライバーの健康状態チェックなど、運行者の監督がメインとなります。
②ロジスティクスオペレーション 2級・3級(公的資格)
職業能力評価の専門的な機関であるJAVADAが実施しており、物流倉庫内の荷役や梱包、輸送といった業務の管理者向け資格です。3級では業務に携わる係長などのリーダークラス、2級では課長など中堅マネージャークラスが想定された公的資格です。
③ロジスティクス管理 2・3級(公的資格)
職業能力評価の専門的な機関であるJAVADAが実施しており、物流倉庫における管理や運営に携わる公的資格です。企画から販売ルート、センターシステムなどの運営把握など、管理・マネジメントに従事する方向けの資格となっています。3級は現場知識を持つ係長クラス、2級はマネジメントを含めた課長などの中堅クラスを想定された公的資格です。
④倉庫管理主任者(民間資格)
日本倉庫協会が実施しており、倉庫を適切に管理するための知識・能力を有することを認定する民間資格です。民間資格ではあるものの、倉庫業の営業を行う上では倉庫管理主任者の選定は義務付けられているため、物流倉庫の現場では有資格者が必要です。
⑤物流経営士(民間資格)
全日本トラック協会が実施しており、トラック輸送を中心とした物流業務の経営者や管理責任者を養成するための民間資格です。新たな分野に対しいち早くロジスティクスニーズを汲み取り、ビジネスチャンスを逃さないスキルが身に付きます。
⑥物流技術管理士(民間資格)
日本ロジスティクスシステム協会が実施しており、物流システムの設計や管理などの「物流倉庫の流れ」を効率化させるために重要な民間資格です。業務の最適化や物流コストの削減など、スムーズな物流を実現するためのスキルが身につきます。
⑦ロジスティクス経営士(民間資格)
日本ロジスティクスシステム協会が実施しており、新たな事業やサービスをはじめるうえで、各機能を総合的にデザインするといった物流倉庫の運営戦略に携わるために必要な民間資格です。受験資格は、部長職・幹部候補のロジスティクス関連の実務経験が5年程度ある方、物流技術管理士もしくは国際物流管理士の資格取得済みで3年以上の経験をもつ幹部候補の方が対象です。
⑧グリーンロジスティクス管理士(民間資格)
日本ロジスティクスシステム協会が実施しており、地球環境に配慮した物流倉庫運営のアプローチ方法を学ぶための資格です。資材リユースによるCO2削減など、省エネ活動のグリーンロジスティクスを推進する民間資格となっています。JILSによる資格認定講座を受講し、試験やレポートの提出によって定められた基準をクリアすることで資格の取得が可能です。
⑨フルフィルメントCX(民間資格)
①~⑧までと少し毛色が異なりますが、ECが急拡大している現代においてきっと役立つであろう資格です。通販エキスパート協会が主催する通販エキスパート検定の新しい科目となっており、”体験価値向上の視点で捉え直し、マーケティング活動とも連携した、新しいフルフィルメント部門の姿”の学習を目的としています。コールセンター、物流・倉庫、債権管理、情報システムなど、通販・EC業務を支えるすべての業務について、役割や目的など網羅的に習得することが可能です。
目指せ!物流のスペシャリスト
物流業界で活躍するために
物流業界は、日本の全国各地、そして日本と世界を結ぶ重要な役割を担っています。多種多様な機能や職種を抱える物流・運輸において、配送などの業務や管理など分野ごとに役立つ資格が多数あります。
物流業界は社会貢献性が高く、今後も更なる需要が見込まれる成長産業です。このような資格を取得することにより、キャリアアップを実現できるチャンスもあるのではないでしょうか。