【EC基礎知識】返品リクエストへの最適な対応とは?ECの返品処理を解説
EC化率が進んでいる現代では、様々なものをボタンひとつで気軽にショッピング出来るようになりました。更にここ数年では、返品リクエストを簡単に出来るようなモールやECサイトが多くなってきています。実はこの”返品”の裏側で、コールセンター、バックオフィス、ロジスティクスの3つの機能(部署)が関わっているのをご存じですか。返品対応が発生した場合、各部署でそれぞれ必要な処理を行います。今回は、サプリメントを取り扱う案件をモデルとして、バックオフィスが担当している返品処理についてご紹介します。
ECにおける「返品処理」とは?業務内容は?
バックオフィス業務の一つ
バックオフィスで行っている「返品処理」は、システム操作によるデータ処理がメインとなり、返品商品として戻ってきた履歴の入力や、交換発送手続き、返金処理対応を行っています。
実際の商品の出入りに合わせて在庫データを管理をしておく必要があるため、倉庫に戻ってきた商品に対しては返品処理を行い、データとしても返品対応の履歴を残すことが重要です。
また、同じ作業内容でも案件ごとに使用するシステムが異なる場合があるため、バックオフィスメンバーは多くのシステム知識を備えています。
バックオフィスの返品処理の流れ
①コールセンターへの返品着荷報告
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②交換商品の発送手続き
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③返品商品の入荷登録(返品情報のシステム登録)
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④返品実績数の登録(返品商品の在庫化)
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⑤返金処理(システム上のデータ処理)
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⑥各モール(楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング等)でのキャンセル処理
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⑦返品管理表の入力(返品実績の台帳管理)
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⑧返品レポートの提出
EC注文における返品対応の具体例
商品受取前/後での対応方法の違い
ECワンストップセンター北柏には、大きく分けて2種類の理由で返品商品が着荷します。
お客様の商品受取前/後によって、返品商品の入荷登録方法や、お客様へのご案内事項が変わってくるため、バックオフィスではまず返品理由を確認して、それぞれに合わせた内容でコールセンターへ対応依頼の連携をしています。
【不達返戻】商品受取前の返品
返品理由
住所不明、長期不在、受取拒否など
対応方法
バックオフィスからコールセンターへお客様対応を依頼
→コールセンターからお客様へ商品が戻ってきていることをご案内し、再発送orキャンセルの聴取を行う
【顧客返品】商品受取後の返品
返品理由
初期不良、健康上の理由で服用不可など
対応方法
お客様から事前に返品連絡を頂いているため、倉庫に商品が着荷したあとは、商品状態を確認して再送or返金処理を実施
二次クレーム防止!スムーズな返金対応がマスト
支払い方法によって異なる返金ルート
商品がキャンセルとなる場合は返金処理を行う必要があります。購入時の支払い方法によって、返金処理の対応が異なります。
支払い方法パターン①
購入時の支払い方法:クレジットカード、AmazonPay、PayPay残高払いなど
返金処理方法:決済取消
決済代行会社を経由している支払い方法の場合はシステム上で「決済取消」の実行が可能で、バックオフィスで返金手続きの処理を実行した後、決済代行会社を経由して各クレジットカード会社からお客様へ返金されます。
支払い方法パターン②
購入時の支払い方法:コンビニ入金済、代引き入金済、後払い入金済、銀行振込
返金処理方法:口座返金
①以外の支払い方法の場合はシステム上の決済取消が不可のため、コールセンターから口座情報を聴取させていただき、お客様の銀行口座へ返金となります。
いかに迅速に、効率よく、返金まで完了できるか
このように1件の返品処理を行うために、バックオフィスだけでも複数の作業工程が発生し、様々なシステムを使用して作業を行っていることがお分かりいただけたかと思います。
また、コールセンターやロジスティクスでも、それぞれ返品処理に必要な対応を行っているため、1件の返品処理に対して多くの手間と工数がかかっています。
しかし、返品対応が遅れれば、お客様への返金にも時間がかかります。返品を要求されるお客様は、迅速な返金対応を求めているケースが多く、スムーズな対応がEC事業者には求められます。
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