倉庫内作業スタッフの育成【ロジスティクス人材育成】
倉庫作業に特別なスキルは要らないとよく耳にすることがあります。しかし、実際はどうでしょうか。物流倉庫内作業スタッフの人材育成はどうあるべきか。トランコスモスのECワンストップセンター北柏(フルフィルメントセンター)で管理者として働く橋本さんにスタッフの育成について語っていただきました。
倉庫作業スタッフが定着するために必要なこと
誰もが働きやすい職場環境作り
ECワンストップセンター北柏では作業の自動化/省人化を積極的に進めていますが、まだまだ人間にしかできない作業が多く、出荷作業に携わる3つのチームと入荷に携わる1つのチームで約80名の倉庫内スタッフが在籍しております。
昨今、職場におけるいじめ・嫌がらせといったハラスメントが年々増加傾向にあると言われています。私たちは、そのような問題によって倉庫内作業スタッフの退職/離脱が起こらないように、”仕事で関わるすべての相手をリスペクトする”ことをポリシーとし、「誰もが働きやすい職場」とすることを目標としました。
倉庫内のトランスコスモスの社員はもちろんのこと、日々の倉庫内作業にご協力いただいている派遣スタッフさんからも「働きやすい職場」や「また来たい」と言っていただく度に現場にこのポリシーが定着していると実感します。
物流倉庫の現場で大切にしていること
リスペクトという価値観
リスペクト(Respect)という言葉について、私たち日本人には少しばかり分かりにくいと感じています。
しかし、私たちはこのリスペクトに重きをおき、”仕事で関わるすべての相手をリスペクトする”ことをポリシーと決定しました。当初、リスペクトという言葉のイメージをメンバーにヒアリングしたところ、人によっては「尊敬すること」だったり「すごいと思うこと」など解釈がバラバラでした。
人によって解釈や価値観が変わってしまうような言葉をポリシーとして掲げても、皆が向く方向がバラバラになってしまいます。そのため、私たちは、リスペクトとは「仕事で関わるすべての相手のことを、1人の頑張っている人間として尊重する」という意味で統一しました。
なぜならば、すべての人を”尊敬する”ことや”すごいと思う”ことは難しいけれど、すべての人を”尊重する”ことはできると考えたからです。
物流倉庫作業のパフォーマンスにも大きく影響
相手へのリスペクトで生まれた信頼関係
メンバー一人ひとりが、”自分が相手からリスペクトされている”と感じる状況になったことで、個々の意識が変化し、チームとしてのパフォーマンス向上に繋がりました。
これについては作業の生産性が前年と比較し、12%upという数字にあらわれています。
また、ミスが発生してしまった際に、当事者を責めるのではなく、「なぜミスをしてしまったのか」「今後どうすればミスをなくせるか」を皆で考え、根本的な問題改善に繋げられるようになりました。
メンバー皆で考えて課題を解決することで信頼関係が生まれ、チームが成長し、より強力な組織へと変化しつつあると感じています。
物流倉庫スタッフに必要なチーム力
教育ばかりが育成ではない
育成と聞くと、多くの人が”知見のある人が知見のない人へ教育すること”をイメージするかと思います。
しかし、ECワンストップセンター北柏では「仕事で関わるすべての相手のことを、1人の頑張っている人間として尊重する」ことで相手とのコミュニケーションを円滑にし信頼関係を築き、チーム力を高めて自らの成長につなげることこそが「育成」と考えています。
※ぜひ、ロジスティクスの現場の様子の記事もご覧ください。