ロジスティクス(発送代行)の業務を解説、1日の流れ【現場インタビュー】
現場から~#1.トランスコスモスの ロジスティクス課
ECワンストップセンター北柏で働くロジスティクス課の「現場」メンバーにインタビューをしました。
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タイムスケジュール(1日の流れ)や業務内容について
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ロジスティクス課の運用「マネージャー」と「現場管理者」2名の一日の仕事を追いました。
ロジスティクス課マネージャーのスケジュール
受注状況の確認
マネージャーが出社して、まずやることは何ですか?
基本的には夜間の出荷は無いため、前日夜から当日朝までにたまった受注の状況を確認します。予測とのズレの大きさによっては、当日の人員配置の調整が必要になります。
そして、メールチェック。バックオフィス課やプロジェクトマネージメント課など関連部署からの情報を漏れなく確認し、ロジスティクス課でやるべきことを整理します。また、梱包に必要な資材の在庫状況などの確認もしています。
配置ミーティング
配置ミーティングではどのようなことを話し合われるのですか?
倉庫が1F、5F、6Fにあるのですが、各階の出荷の進捗状況を確認・把握した上で、翌日の出荷予測に対するフォーメーションの調整をしています。
あらかじめ、フォーキャストに対してのシフト調整はしてあるので、それを踏まえ、最新の受注及び出荷数から翌日の人員配置の調整をします。
※フォーキャスト(予想や見込みとも呼ばれます)は、しばしば予算・プランニングと共に実施されるプロセスで、過去と現在のデータ、傾向分析及び経営幹部による洞察を活用し、あらゆる種類の指標について将来の状況を予測します。
最終状況確認
一日の最後に行う最終状況確認では何を確認されるのですか?
まずは、現場の出荷状況の確認。そして、配置ミーティングの話しともつながるのですが、その日のフォーキャストに対する実際の出荷数から、翌日の出荷予測を配送会社に連絡しています。
配送会社へは、あらかじめフォーキャストを共有しているのですが、日々状況は変化しますので必ず前日に翌日の配車台数の確認の連絡をします。
ロジスティクス課(マネージャー)の創意工夫や業務上注意点について
業務対応の注意点
日々心掛けていることは何ですか?
コミュニケーションを密にするということです。案件が多く、関わる人も多いので、伝えたら伝えっぱなしではなく、確実に伝わっているかの確認を忘れないことです。
メールだけだと温度感が分からないことも多いので、現場に行って状況の確認をしたり、コミュニケーションを取るようにしています。
繁忙期の人員配置の最適化
繁忙期はどのように体制を整えていますか?
ロジスティクス課の業務の肝は適切な人員配置です。事前準備で全てが決まると言っても良いと思います。そのため、フォーキャストの精度がとても重要です。例えばクリスマスや年末年始の繁忙期の場合は、10月から準備を始め、11月、12月の昨年実績から予測を立てています。
・運送に必要なトラックの台数決め
・人員の調整
をおこないます。 マネージャー業務の中でも繁閑(はんかん)での人員調整がとても重要となります。フォーキャストをたてても、あくまでも予測なので、どうしてもブレは起こります。その際にいかに調整していくか、出荷数と人員のコントロールで、ブレを埋め、凸凹を平な線にできた時は、達成感を感じます!!
実際に現場で配置コントロールをすることもありますか?
大枠は提示しますが、細かい人員の調整は現場管理者に任せています。例えば、今日は休みが〇人出たから~っていうような日常の調整は現場です。
また、プロジェクトマネージメント課やバックオフィス課の状況を把握することは非常に重要です。
例えば大手ECモールのキャンペーン情報やバックオフィス業務で抱えているイレギュラー案件など早い段階で把握しておくことにより、ロジスティクス課としての動きもあらかじめ予測でき迅速に対応することができます。
これは、ロジスティクス業務単体のサービス提供ではなく、フルフィルメントに必要なサービスを全て兼ね備えているトランスコスモスだからこそできることなんです。すべての情報がここ「ECワンストップセンター北柏」に集まります。そのため、現場管理者には、日ごろから他の課にも興味を持つように意識してもらっています。
現場はただ出荷件数をこなすだけではなく、得た情報とこれまでの経験値から物量の波の変化を予測・察知するスキルがあります。そんな優秀な現場があるからこそ、高品質なサービスを提供できていると自信をもって言えます!
ロジスティクス課の現場管理者インタビュー
上記はマネージャーの1日の流れや業務内容などお話でしたが、ここからはさらに現場よりのお話です。
ロジスティクス課の現場管理者スケジュール(1日の流れ)
現場管理者の一日の業務を教えていただけますか?
人員調整
まずは、出社してすぐ、イレギュラー対応の連絡とオペレーター出勤確認と出勤状況により人数調整を行います。
朝礼
朝礼では、必要事項の共有とともに、”その日の業務のゴール”を明確に伝えます。ゴールがはっきりしていた方が、現場の動きは良くなると感じています。また、週1回は、朝礼時に日々の作業ルールや梱包における注意点などを確認しています。
業務に慣れることにより、作業効率は上がりますが、慣れがミスに繋がる可能性もあります。そのため、メンバー皆が、定期的に初心に帰ることを心がけています。作業進捗確認では、各現場を回りながら、作業フローがきちんと守られているかを目視確認します。
1日の終わりの業務
一日の終わりには、出荷数の確認と検品が正しく行われているか、各案件・各ツールごとに確認します。また、出荷チームに受け渡す当日の出荷分に漏れがないか、上階の荷物が1Fまで降りてきているか、イレギュラー出荷案件の対応漏れがないかなどの最終確認をします。
繁忙期の人員調整(配置の最適化)について
繁忙期の人員調整はどのように行っているのですか?
年末やイベントなどの繁忙があるのは、主にECモールやギフト対応、ノベルティ対応がある案件です。そのため、ECモールやギフト対応以外を担当しているメンバーにて調整をします。
現在、3チームに分かれており、各チーム複数案件を抱えています。平常時は1チームあたり10~15名の稼働です。
チームリーダーにて、定期的に各チームの状況を共有し、必要に応じて稼働を増やしたり、自チームの業務に余裕があれば、他チームの支援をするなど、柔軟且つ迅速に体制を整えています。
業務難易度、創意工夫について
現場の業務で一番難しい点は何でしょうか?
多数の案件があり、同じ出荷業務であっても案件毎に微妙にルールやフローが異なる点です。梱包の仕様や、出荷ルールなど、お客様企業毎に決まり事が異なります。それら全てに正確に対応していかなければならないため、新規案件やサービス立上げの際に研修を実施して終わりではなく、稼働後もフロー通りに作業をしているか、細かくチェックをしています。
※参考:様々な出荷ルールに対応する為に必要なWMSについて
誤出荷を防ぐ工夫
スタートからゴールまでの全てのステップ(業務プロセス)において、必ず目検やシステムなどで異常を検知するため、出荷前にミスを発見し誤出荷を防げるという仕組みになっています。
物の紛失をや探す時間を少なくする工夫
5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の中の整頓を運用・継続しています(三定管理の徹底)
・大きい備品の設置場所も定義する
・カッターなど小さいもに番号をつけ管理する
コミュニケーションの工夫
安定した品質レベルを維持する上で、私たちが現場で一番心がけていることは、社内のコミュニケーションです。少しでもおかしいと思ったことは誰でも言うことができる環境作りは非常に重要です。オペレーターさんがちょっとした変化や違和感を感じたときに、気軽に管理者に伝えられる環境が品質を守る上で大切だと思っています。
繁忙期は皆余裕が無いことも多いです。でも、そんな中でもコミュニケーションを密に取ることが、安定した品質レベルに繋がっていると思います。
物流倉庫の省人化 (しょうじんか)と自動マテハン導入
ECワンストップセンター北柏の立ち上げ期から現在に至るまでで一番の変化は何ですか?
マテハン導入は大きなターニングポイントだったと思います。正直なところ、導入時、現場は期待より戸惑いや不安の方が大きかったです。
マテハン導入によって、今まで慣れてきた作業の流れを崩すというのが大変でした。逆に作業効率が悪くなるのでは?なんていう声もあったほどです。しかし、導入後、徐々に人による作業とマテハンでの作業の流れに慣れていきました。そしてマテハンによって、1日にこなせる件数が明らかに段違いになりました。
以前は出荷件数1,000件と伝えると焦っていたオペレーターさんから、マテハン導入後は“たった1,000件か、余裕だね~”なんていう会話が聞こえるようになったほどです。こういった、環境の変化・進化が現場メンバーの業務への構え方の変化・成長にも繋がっていると強く感じます。
【参考】自動マテハンの詳細
自動マテハン紹介動画
大切にしている事
現場の皆さんが日々の業務の中で大切にしていることを教えていただけますか?
私たちの先には、荷物を心待ちにしているお客様がいらっしゃいます。
その荷物に封がされる前に最後に携われるのが私たちです。
封を開けたお客様の期待を裏切らないよう、1件1件正確に、そして誠実に対応することです。