EC発送代行の倉庫内業務を解説(入荷、ロケーション管理、出荷まで)
目次[非表示]
- 1.入荷(入庫)業務
- 2.商品入荷(入庫)の流れ
- 3.商品の倉庫保管について
- 4.ロケーションとは?
- 5.EC商品の出荷業務
【参考】そもそもEC物流とは?【EC物流を解説】BtoB物流とBtoC物流の特徴と違いは?
入荷(入庫)業務
入荷検品の重要性
トランンスコスモスのECワンストップセンター北柏(ロジスティクス倉庫)には日々、各お客様企業の荷物が納品されてきます。商材は小さな玩具から大型テレビ、食品や高価な商材など多岐にわたります。
誤出荷を防ぐために出荷検品を、在庫差異を防ぐために入荷検品を正確に慎重に行います。しかし、実際は入荷検品に関しては簡単に済ませてしまうという現場も少なくありません。繁忙期などは特に入荷を疎かにしがちです。ここでは入荷検品を正確に行う重要性について説明をしていきます。
一般的に小売業は、販売する商品を仕入れ、その商品をエンドユーザーに販売します。製造業であれば必要な原材料や部品を仕入れて製品として出荷します。物流も同様に日々多くの荷物を受け取り、検品し、保管し、市場へと出荷しています。
まず、入荷した荷物を入荷予定リストと照らし合わせて商品・数量・品質などを検品します。検品のことを「検収(けんしゅう)」という場合もありますが、入荷した荷物に問題がなければ入庫します。その後、必要に応じて保管・流通加工・包装などを行います。入庫検品のデータ管理は、少量であれば帳簿などの紙に記録しても問題ありませんが、倉庫や物流センターの場合、受け取る荷物の量が多いため一般的にハンディターミナルなどを使用します。入荷時にハンディターミナルを使って検品し、そのデータを元に荷物を保管から出荷まで在庫管理。紙への記録では時間がかかっていたこれらの流れを、的確かつスムーズに行うことが可能になりました。
参考記事:【解説】健康食品・サプリメントの倉庫保管の概要や注意点
1.在庫精度の向上の必要性
入荷検品を適切に実施されていないと、実際に入荷された商品の数量がそもそも合いません。
また、予定通りに納品されてきたかが不明です。
商品が多い場合にはまだ良いですが、少ない場合には在庫切れや、最悪の場合紛失したとされ弁済をしなくてはならない場合もあります。
5個入りのはずが4個しかないにも関わらず、報告せずに5個で入荷検品を行ったり、見落とした場合、在庫差異が発生してしまいます。
参考:在庫管理の精度を上げるWMSとは?
2.誤出荷防止、納品ミスがあった際の指摘
適切に入荷作業、出庫作業、出荷作業を行っても、もともと入荷されたものが予定通りの商品でなければ、結果誤出荷が発生してしまいます。物流サービスの質を上げるためにも入荷検品を適切に行うことが重要です。
5個入りだけど実際は4個しか入っていない!
入荷時に開封せずに5個で入庫したことが原因。
エンドユーザーからのクレームはもちろんのこと、クライアントからの信頼を失います。
入荷検品時に気付いていれば納品先の間違いで済み、クライアントからも、しっかりと入荷、在庫管理がされていると逆にクライアントから信頼されるケースもある。
3.商品破損の問題・リスクについて
出荷の際に商品の破損に気がついたとしても、入荷する前から破損していたのか、入荷後に破損したのかどちらか分からないということも多いので、入荷検品を適切に行うことで、どこで商品が壊れてしまったのか、原因究明を迅速に行えるようになります。
※破損が起こりうるケース
参考:格安の配送料にはご用心!配送保険について
商品入荷(入庫)の流れ
基本的な流れは 荷受(検品) ⇒ 計上 ⇒ 棚入れ となります。
1.荷受(検品)
2.計上
3.棚入れ
商品の倉庫保管について
保管の重要性
物流センターの保管は出荷のための準備に重点を置いており、顧客に「必要な商品」を「必要な時」に「必要な数量」を供給することを目的としています。
また「ピッキング」を考えて「保管」することが重要です。
保管する為には基本的に下記の様な設備が必要です。
商品保管をする為の設備
パレット
ラック
ネステナー
BOXコンテナ
パレットラック(高層ラック)
保管の時の注意点
商品によっては安全かつ品質劣化しないように「湿度」「温度」「盗難」などに注意し、商材に合わせていく必要があります。
また「スペース」を有効活用し、且つ作業しやすく見てすぐわかるような「ロケーション管理」が重要です。
商品を保管するには場所が重要になります。「棚番号」「ロケーション」などと呼んでいます。
「ロケーション管理」をうまくおこなうことにより「棚入れ」や「ピッキング」のときに作業時間や移動時間を少なくすることが出来ます。
商品を保管する「棚」などに、「棚番号」(ロケーション番号)をつけて「商品名」と「棚番号」を関連付けて、システムで管理しています。
参考記事:化粧品の倉庫保管に関して【化粧品物流アウトソーシング】
ロケーションとは?
簡単に言うと倉庫内の保管場所を指す住所(番地)それがロケーションです。ラックの場合はラックの1段づつに、パレットラックの場合はラック1つづつに、平置きでも床に線を引きロケーションを振ります。
ロケーションを割り振る理由はひとつ、倉庫内でモノを探し回ることを無くすこと。
「どこに、何があるか」をデータとして扱えるように、場所に対しロケーションと呼ぶコードを振り、ロケーションと在庫情報を紐づけて管理します。
「出荷する際に、モノを探し回ることが多い」「熟練者でないと、出庫できない」そういったリスクが解消されます。
ロケーションの付け方
先程も話した通り、ロケーションは倉庫内の住所です。ラックやそのラックの1段づつにロケーションを振ります。ロケーションを聞けば、倉庫内のどの辺りなのかが、すぐに分かるように付けるのが重要です。基本は「列・連・段」で振ります。
なお段は、後から増えることも考慮し、下から番号を振るケースが多く見られます。
また、複数の建屋やフロアになる場合は、「建屋・フロア・列・連・段」といったように、列の前に建屋やフロアを入れます。
参考記事:誤出荷率を下げる三定管理とは?
EC商品の出荷業務
出荷の重要性
入荷時と同様、出荷時に内容に誤りがないか検品を実施します。これを出荷検品といいます。
①受注内容に合わせて出荷指示書(ピッキングリスト)を作成する。
②出荷指示書(ピッキングリスト)に従い商品をピッキングする。
③流通加工を行う。(場合により)
④検品を行う。
⑤梱包を行う。
⑥出荷(トラックへ荷渡し)する。
出荷では、受注内容に合わせて出荷指示書(ピッキングリスト)を作成し、作業者は出荷指示書(ピッキングリスト)に従って商品をピッキングします。ピッキング後は、必要に応じて流通加工を行い、梱包に内容に間違いがないか出荷検品を実施し出荷します。
ピッキングや出荷検品時も入荷時と同様にデータを記録します。入庫時にバーコードを付与(基本は商品についていることが多い)し、ハンディターミナルなどで管理すれば入出庫管理・在庫管理を正確に行うことが可能です。
参考:商品出荷に関わる「受注管理」システムOMSとは?
参考:商品のロケーションがどこにあるのかの登録、在庫管理、ハンディと連動した出荷指示・出荷登録、納品書の作成などを行ってくれるシステムWMSとは?
ロジスティクスの業務内容詳細、1日の流れ【現場インタビュー】という記事もあります。合わせてご覧ください!
https://transcosmos-ecx.jp/blog/fulfillment/21