【EC物流を解説】BtoB物流とBtoC物流の特徴と違いは?
全てのEC事業者にとって重要な物流。EC物流にはBtoB(B2B)とBtoC(B2C)が存在します。EC事業者にとって、メーカーや小売店舗向けの「BtoB物流」とネット通販の「BtoC物流」の違いを正確に理解することが非常に重要です。
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今さら聞けないBtoB(B2B)とBtoC(B2C)とは?
「BtoB」「BtoC」の具体的な違い
ビジネスを行う上で、BtoB、BtoCという言葉は、今となってはごく当たり前に、そして日常的に使用するものになっています。
BtoBとは、”Business to Business” の略で、企業から企業へ、つまり、会社間で取引されるビジネスのことを指します。一方、BtoCとは、”Business to Consumer”の略で、企業から消費者へ、会社と一般消費者の間で取引されるビジネスのことになります。
商品やサービスを提供する側と、それを買ったり利用したりする側が、それぞれ会社組織であればBtoBです。例えば、家電を製造するメーカーと、その家電を販売する小売業社との売買取引きはBtoBとなります。
他方、商品やサービスを買ったり、利用したりする側が、消費者であればBtoCとなり、小売を事業とする会社が、一般消費者へ商品を販売するなどの取引きがそれにあたります。
物流におけるBtoBとBtoCの特徴と違い
ビジネス上の違いを一言でいうと、企業間の取引か、企業と消費者の取引か、ということになりますが、物流の観点からみれば、どうでしょうか?以下簡単に纏めました。
BtoB(B2B)物流の特徴
- 出荷先一つ(納品する企業)に対して、出荷量が多い
- 同一商品の保管量が多く、高積保管に適した天井高の倉庫が求められる
- 商品別にケースで分かれ、ケースの外装には内容明細が記載されていることが多い
- 納品先の納品ルールが細かく、厳しい場合がある
BtoC(B2C)物流の特徴
- 出荷先一つ(消費者一人)に対して、出荷数が少ない(1点~3点ぐらいが主)
- 受注件数が多く、倉庫内の商品ピッキングに時間がかかる(出荷担当者の負担増)
- 出荷先が不特定多数で、出荷予測が難しい
- 商品点数が多いため、倉庫内のロケーションや棚割りが複雑(ピッキングミスのリスク高)
- 納品書や請求書、チラシなどの同梱、セット組みなど、荷主が実施する顧客サービスに沿った庫内作業が必要
BtoBとBtoCの決定的な違い
物流におけるBtoB、BtoCの物流管理、運用には大きな違いがありますが、決定的な違いは、直接、一般消費者個人の方へ商品が届くかどうかという点です。BtoCにおいて、商品や配送に不具合や間違いがあれば、即クレームにつながり、その商品に関わるすべての関係者(メーカー/ブランド、小売企業業、物流企業)に対する、消費者(購入者)からの信頼を毀損する可能性があり、細かい運用やケアが、BtoC物流には一層必要です。
今後求められるBtoB、BtoCの両立物流管理とは?
EC市場の伸長と見解
新型コロナウィルスの発生により、小売業では店舗の在り方を再構築する動きが生まれ、Eコマース強化へシフトするところも近年多く見られます。
経済産業省が発表した「電子商取引に関する市場調査」報告書によれば、2020年のBtoC-EC市場は19兆2,779億円で、一昨年2019年の同市場19兆3,609億円から微減ではあったものの、その内訳を見ると、物販系分野においては、21.7%の伸長率であり、今後も物販におけるBtoC-EC市場は拡大することが見込まれます。
両立物流管理とは?
上記のようにEC市場の伸長によりBtoCに参入するBtoB企業も増え、ビジネスにおける両者の垣根がなくなりつつあるなか、問題となってくるのが物流管理と運用です。
前述の通り、物流におけるBtoBと、BtoCの間には大きな違いがありますが、この両方の管理・運用を両立させることが今後物流に求められるキーになっていることは間違いありません。
引用:経済産業省「電子商取引に関する市場調査」報告書
引用:経済産業省「電子商取引に関する市場調査」報告書
EC物流の課題と解決策
自社ECとモール(楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・PayPayモールなど)出店の両立
BtoBとBtoC、どちらとも在庫管理・運用が適切に行わなければ両方のビジネスを確立することはできません。自社ECでの販売だけでなく、売上拡大に重要と捉えられるモール出店も、この両立と考えられます。
また、BtoCだけに焦点を当てても、自社ecと並行して楽天やAmazonなど複数モールへの同時出店は、物流領域における業務の煩雑化に繋がります。
複数の店舗における在庫を正確にタイムリーに管理することにより、スムーズな出荷と利益の最大化が可能になります。
そのためには、複数店舗の在庫を一元管理できるシステム(OMSやWMSなど)の導入とそれに対応した物流倉庫がマストなのです。
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