祝・侍ジャパン世界一!WBCで売上急増の商品とは?スポーツとEC
先日のWBCでは、侍ジャパンの快進撃に日本中が歓喜に沸きました!いまだマスメディアではWBCの話題で盛り上がっています。そして、今回のWBCのように日本中が盛り上がると、関連するスポーツグッズの売れ行きはアップします。EC化が難しいともいわれるスポーツ用品ですが、ECとの関係と今後について考えてみましょう。
侍JAPANの活躍で売れたもの
期待されたテレビの売上は伸びず…
オリンピックやワールドカップなど世界的なスポーツ大会で売上が期待されるのがテレビです。しかし、全国2300店舗の家電量販店やネットショップの売り上げを集計するBCNの調査によると、期間中のテレビの売上は前年比で78%とWBCの影響では伸びなかったようです。
一方で、売上が急増したものがGoogleクロームキャストとのこと。BCNの調べによると、大会期間中の販売台数前年比は95.7%とマイナス。しかし、準々決勝のイタリア戦以降は、前年比114.1%と2桁増を記録したと伝えています。
2022年のワールドカップでは、ABEMAでの視聴が多く、その解説にtwitterが沸いていましたが(笑)、今回のWBCはAmazonプライムで配信していました。それだけ、オンラインでの視聴を求めている人が多いといえるでしょう。
スポーツグッズの売上は?
今回WBCを観戦して、野球をやりたい!と言う子どもが増えたそうです。ヌートバー選手(たっちゃん)のペッパーミルのパフォーマンスが幼稚園や学校でも流行っているんだとか。ヌートバー効果でペッパーミルの売上が急増。東京・かっぱ橋のお店では、在庫で抱えていたペッパーミルがまさかの爆売れで話題になりました。
ペッパーミルの話はさておき、野球関連グッズの売上は間違いなく好調といえるでしょう。
①WBCグッズ
これは言うまでもなく、売上絶好調でした。応援グッズなど1日の売上が数千万円なんていうこともあったようです。在庫さえあれば驚愕な売上をたたき出していたでしょう。強化合宿所や東京ドームの販売所には、連日大盛況で長蛇の列ができていました。優勝後、関連グッズを販売しているスポーツ用品店ではWBC関連グッズの売り切れが続出したとか。もちろん、公式オンラインショップでもユニフォームやタオルなど、"完売しました"の文字が並んでいます。
②野球用品
新年度の準備で売上が上がるシーズンではあるものの、WBCの追い風で売上は伸びているようです。野球は小学生から始める子が多く、小学校入学とともに野球をやりたい!という子が増えるのではないでしょうか。
また、WBCを観戦して、”○○選手と同じものが欲しい”とスポーツ用品店を訪れる人が多いそうです。全国各地のスポーツ用品店で野球用品の売上が好調な様子がニュースで流れています。ダイソーなどの100均や玩具店でも、おもちゃのバットとボールのセットが人気なようです。
ECでスポーツ用品は売れるのか
スポーツ用品に適した売り方とは
国際大会などの影響で、スポーツ用品の売上は急増します。アパレルや応援グッズなどはオンラインでも販売しやすく、消費者も購入に際して大きな不安もないでしょう。しかし、競技する上で必要な道具に関していえば、実際に手にしたり、フィット感を確認したり、実物を見てからの購入でないと不安があります。そのためか、スポーツ用品におけるEC化はアパレル業界によるところが大きく、実際のスポーツ用品はEC化率を上げるのが難しいともいわれています。
また、スポーツは競技によって事業部が分かれているメーカーも多く、ECサイトを構築していくことの難しさがあるのかもしれません。
ECはリアル店舗に勝てるのか
前述の通り、スポーツ用品は実際に試してから購入したいというニーズが高いです。そのため、ECで気楽に購入というよりは、実物を手にし、安心感と納得感とともに購入できるリアル店舗が絶対に必要です。また、オーダーメイドのニーズもあります。自身で計測したものをECサイトに入力して注文するよりも、店頭で店員さんのアドバイスを聞きながら正確に計測してもらうことでより満足感の高い買い物ができるでしょう。
一方で、アパレルや、すでに使用している製品の買い替えなどの場合は、オンライン購入が適しているといえます。また、コロナ禍の影響でブームにもなった宅トレグッズ(フォームローラーやヨガマットなど)も自宅に届けてくれるECの方が購入しやすいということもあるでしょう。
消費者心理
- スポーツ用品は購入前に試したい
- 店員さんの意見やアドバイスを聞きながら決めたい
- アパレルはオンラインで気軽に購入したい
- 宅トレグッズは口コミを参考にして購入したい
- 運ぶのが困難なグッズは自宅に届けてほしい
- リアル、EC関係なく返品交換対応をしてほしい
これらすべてに応えるには、ECサイトもリアル店舗もどちらも必要なのです。さらにいえば、ECサイトとリアル店舗の連携が重要です。
店頭でサイズやフィット感を試したり、オーダーメイドしたものを、次回以降ECで簡単に購入できたら便利ですね。さらには、店員さんからのアドバイスを自分のアカウントに履歴として残してくれるサービスがあれば、次回以降EC購入しやすくなります。また、ECサイトで購入した商品の店舗受け取りを可能にしたり、ECサイトでの柔軟な返品交換対応により、消費者の利便性は上がります。
(関連)スポーツ用品の返品受付事例
このように、ECとリアルどちらが優位ではなく、ECとリアルの店舗それぞれの利点を生かし、連携することで、最強のスポーツショップになるのではないでしょうか。
今年は世界水泳選手権やラグビーのワールドカップも開催予定です。日本選手の活躍を期待しましょう!そして、スポーツ業界のEC化の流れにも注目していきたいです。
【関連記事】プロテイン市場の急成長!|ECとスポーツ