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EC物流バックオフィス業務のDX化/RPA導入のポイント

昨今どの業界でも実現が迫られている「DX化」ですが、ECの受注や出荷などを管理するバックオフィス領域においても様々なツールが登場しています。
その中でも今回は、EC業界で活躍するRPAの紹介と、新たにRPA導入を検討されている方へ、導入ポイントを解説します。

目次[非表示]

  1. 1.そもそもRPAとは…
  2. 2.EC事業のバックオフィス領域においてRPA導入に適した業務
  3. 3.RPA導入時に気を付けるべきポイント
  4. 4.RPA導入による付加価値の創造


そもそもRPAとは…

オペレーションの自動化

RPAとは「Robotics Process Automation」の略称で、パソコンにインストールして使うソフトウェアの1つです。このソフトウェアがマウスやキーボードを自動で操作することで、オペレーションの自動化を可能にします。



EC事業のバックオフィス領域においてRPA導入に適した業務

RPAでできること

RPAはPCの動作を代行してくれるツールなので、システム操作やデータ管理業務が多いバックオフィス領域との相性は良いといえます。
また、単純作業が得意なので、例えば「受注データ連携」をAPIではなく手動で対応している場合など、「システム間のデータ連携」もロボットにお任せすることが可能です。もちろん、受注データに限らず、出荷データや在庫データの連携も同様に行えます。

受注データや出荷データを元にレポートを作成するような作業もロボットが代行可能です。ロボットがシステムにログインするところから始まり、データをダウンロードし決まったフォーマットに貼り付ける…といった動作もRPAが得意とする分野です。

そのほか、「所定の箇所のフラグを一律で書き換える」といった作業を受注管理システムで行っている場合など、条件が明確であれば、ロボットにお任せすることが可能です。



RPA導入時に気を付けるべきポイント

①期待しすぎない

RPAは何でもできるロボットではありません。とあるセミナーでは、RPAのことを「決まったことしかできないけど任された仕事は一生懸命行う新人」と説明していました。
また、作り方によって「決まったこと」の範疇も変わってしまいます。例えば、システムを「画像認識」で起動させるのか、「アプリケーション起動」というアクションを使うのか…などです。画像認識で起動させる際は解像度などが関わってくる場合があるので注意が必要です。
作成の仕方次第でこの”新人さん”の能力が変わることは念頭に置いておいた方がよさそうです。


②費用対効果を確認し、見合ったものを

業務をRPAにお任せできれば、それまでの稼働分がまるっとコスト削減につながるわけではありません。
世の中には「ドラッグ&ドロップで簡単に作成できます!」と謳われる製品も多数存在しますが、このような簡単といわれるRPAの構築にもそれなりの時間を要します。
そのため、どのような作業をロボットに任せられるのか、さらに構築作業に実際どのくらいの時間を要すのかを、トライアルで試してみることが重要です。
その上で、見込める削減効果や規模感にあったツール導入を検討してみることをおすすめします。
また、その際に「RPAを導入しない」という選択に至ることももちろんアリです。


③保守工数を加味する、保守しやすいツールを選ぶ

RPAは「構築」して終わりではありません。「保守」のしやすさや環境面についても、導入時に考慮することが重要です。(前述の「費用対効果」にも加味する必要があります。)例えばシステムのメニュー配置が換わった...など、ちょっとした仕様変更やレスポンスの遅れなどで動作が止まってしまうのです。

また、テレワーク環境下であれば、「誰が」「どの端末で」保守と実行を行うのかについても考慮すべきです。保守できないために出社しなければならない...となると、構築担当にしわ寄せがいってしまいます。


RPA導入による付加価値の創造

ロボットとヒューマンオペレーションの切り分け

前項で、RPAを使用しない選択肢についても触れましたが、煩雑だからアナログ運用を続けるのではなく、人に頼る領域とRPAをはじめとしたツールを活用する領域を切り分けていくことがDX化を推し進める上で重要ではないでしょうか。
簡易作業は極力ロボに任せ、削減した工数を高難易度のオペレーションに当てることで、サービス品質向上とヒューマンオペレーションスキル向上の両方をはかり、バックオフィス領域における付加価値の創造が可能になると考えています。


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