【ロジスティクス基礎知識】倉庫内作業生産性の改善
昨今、急激なEC市場拡大に伴い物流ニーズも急増しました。そんな中で、深刻な問題となっているのが、人手不足です。蔓延的な人手不足は、労働環境の悪化に繋がり、離職者が増え、さらなる人手不足を加速させます。そのため、3PL(発送代行)企業にとって、倉庫内作業の生産性の向上は急務といえるでしょう。
生産性とは
「作業生産性」とは投入資源から生み出された生産物の指標になります。
一般的にいうと、下記のような公式で作業生産性を算出します。
作業生産性 = 生産物 ÷ 投入資源
ECワンストップセンター北柏においても、各作業に対しての生産性を定期的に追っています。
算出された生産性をもとに、業務効率化を含めて生産性の改善を日々努めていくことをミッションとしています。
生産性の種類
ECワンストップセンター北柏で指標にしている3種類の生産性
①全体生産性
算出方法:「出荷件数」 ÷ 「全作業時間」
※「全作業時間」・・・入荷業務、出荷業務、その他(ミーティング・庫内清掃・商品整理)等の時間
②出荷生産性
算出方法:「出荷件数」 ÷ 「出荷作業時間」
※「出荷作業時間」・・・出荷作業(ピッキング・出荷検品)等の時間
③入荷生産性
算出方法:「入荷pcs数(sku数)」 ÷ 「入荷作業時間」
※「入荷作業時間」・・・入荷作業(入荷検品・棚入れ)等の時間
上記3つの指標をもとに、生産性の改善に取り組んでいます。
①の改善がゴールであり、例え、②や、③の生産性のみが改善されても、全体の改善には繋がりません。
生産性向上のメリット
①コスト削減
少ない投入資源で、これまで以上の生産物を生み出すことはコスト削減になります。
また、同じ人数(同じ稼働時間)でもアウトプットを増やせるということは、人手不足の解消にも繋がります。
②競争力向上
コスト削減を行なうことにより、削減できた費用を新たな事業や設備への投資に回すことができます。それにより、既存サービスの向上や新たなサービスの創出に繋がり、競合他社との差別化を図ることが可能となるのです。
ECワンストップセンター(フルフィルメントセンター)北柏の生産性
ECワンストップセンター北柏では、高品質での対応に加えて、生産性向上も目標にしています。
日々、生産性を確認し、どのくらい生産性が改善されたのか、また何が改善に繋がったのかなど、分析を行い、施策を立案し、実行、試行錯誤を繰り返すことで、日々の生産性の改善に努めています。
また、生産性向上のために、各作業のムリ・ムダ・ムラ(3M)を洗い出し、自働化出来る箇所はAIやロボット機器を導入することにより省人化推進を実施しています。
今後更に少子高齢化が進み、労働人口はますます減少していきます。その様な状況下で、お客様企業のニーズに応えていくために、”生産性の改善”はこれからも永遠のテーマであると考えています。
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