ロジスティクスの物流品質基準 ”PPM(パーツ・パー・ミリオン)”とは

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物流品質のKPI

誤出荷率の算出方法

物流センターや倉庫内における物流品質は一般的にPPM:Parts Per Million(パーツ・パー・ミリオン)100万分の〇件という単位で管理されます。

100万件の出荷に対して何件のミスが発生したかという意味で、物流品質を管理する1つの指標となります。
例えば、100万件の出荷に対して3件のミスが発生した場合は3PPMとなります。
物流業界では誤出荷率と呼ばれ、誤出荷発生件数÷総作業件数×100万で算出します。
誤出荷発生件数とは、お客様に商品を発送し、商品の色・サイズ違い・数量の過少・過剰などで最終的にクレームに至った件数を指します。

物流品質指標とは

物流品質を5段階で採点

物流のPPMは5段階のレベルで表現される事が多くあります。

レベル5

品質指標:5~10ppm

完全オートメーションの配送センター

レベル4

品質指標:10~50ppm

デジタル倉庫の品質

レベル3

品質指標:50~100ppm

一般的なロジスティクスの指標

レベル2

品質指標:100~1,000ppm

アナログセンター

レベル1

品質指標:1,000~ppm

アナログセンター

また、上記システムを活用する場合は、業務設計として、業務フロー・業務マニュアル・作業手順書が必要で、誰もが同じ作業を同じ手順で作業を行う必要があります。
業務設計ができていれば、品質の安定・生産性の向上・ムダなコスト削減も可能となります。

物流が高品質であることのメリット

1.トータルコストの削減に繋がる

ロジスティクスサービスが高品質であると、お客様からの問合せ件数の発生が抑えられ、コールセンター業務負荷が減ります。また、返品や再送などの発生率も低くなり、ロジスティクス業務における作業工数も抑えられます。結果的に、物流にかかるトータルコストの削減につながる可能性が高いです。

2. 顧客満足度の向上

物流品質の悪さ(誤出荷や遅延などの発生)は顧客離れに繋がります。反対に、物流品質の良さはリピーター醸成にも繋がります。顧客が注文した通りに、顧客の希望通りに、迅速に正確に不備なく荷物を届けることが何よりも重要です。

3. 物流品質とコスト

多くの企業が利益向上のために、物流コストの削減に取り組み、頭を悩ませていると思います。しかし、EC物流においては、コスト削減ばかりに気を取られるのは危険ではないでしょうか。EC事業にとって、最後の顧客接点の場は物流です。顧客に届ける荷物を送りだす物流倉庫での業務は非常に重要あり、品質を追求するべきではないでしょうか。そして、高品質な物流が新たな利益を生むともいえるのではないでしょうか。
ロジスティクスサービスをご検討の場合は、ロジ単体の料金で比較するのではなく、品質も評価基準とし、選定するのはいかかでしょうか?

品質担当者に聞く!高品質な物流倉庫の実現方法

​​​​​​誤出荷率を下げる!ゼロベースからの構築

――― 吉澤さんは、品質管理を担当されてどのくらいになりますか?

約4年前に品質管理にアサインされました。アサイン当初、ゼロベースから構築し、色々な施策を手探りで導入してきました。配属された当初の誤出荷は「17PPM」でした。現在では誤出荷率「5.6PPM」(2022年度実績)という、完全オートメーション倉庫並みの高品質となりました。年々PPMが下がってきていることに非常にやりがいを感じています。

――― 現在のような、高品質なサービス提供を維持するための取組みを教えていただけますか?

①品質定例会の実施 ロジスティクス課、バックオフィス課、プロジェクトマネージメント課、それぞれの課に品質担当を置いてもらい、毎週課ごとにその担当者とトラブルやヒヤリハットなどの状況確認の場を設けています。

発生したトラブルだけに目を向け対策を立てることが多いと思いますが、私たちは、ヒヤリハットを吸い上げることで、トラブルになる前にトラブルに繋がる要因を潰していっているため高品質が保たれています。

以前は、”ヒヤリハット=ネガティブな気づき”であり、隠しがちな雰囲気もありましたが、“トラブルになる前に気づけたことは良いことである”だからこそ、“ヒヤリハット=ポジティブな気づき”という意識へ変えるために、毎週ミーティングを重ねていき、今では、各課から、積極的にヒヤリハットが上がってくるまでになりました。

②トラブル・ヒヤリハット共有会 四半期に一度、フルフィルメントサービス部の全メンバーを参加対象として開催しています。担当している業務は課によって異なりますが、トラブルになり得る要因というのは共通していることもあります。そのため、他の担当者でも起こり得る、もしくは対策を応用できそうなものをピックアップして共有します。

③稼働判定 新規案件ローンチに向けて、必ず稼働前判定を実施します。稼働判定の項目は約60項目設けています。体制図、エスカレーションフロー、業務要件が整っているか、入荷出荷、現場設営状況、作業マニュアル整備状況…などです。

各項目毎にウェイトを設定していて、全ての合計が80%以上になれば合格です。80%切った場合には、指摘項目に関して最優先で改善してもらいます。かなり細かく厳しく判定するため、ローンチ時に100%達成は難しいのですが、稼働後判定も実施し、必ず100%になるまで改善と点検を繰り返し行っていきます。

この活動のおかげで、準備までの期間が短い急な案件であっても、トラブル発生が起こり得ない状態でのローンチを徹底することができています。

④ウォークスルー点検 隔月1回、倉庫内を巡回し、安全面や環境面の異常(事故に繋がりそうなもの)の有無を確認します。万一、異常を発見した場合は、すぐに改善します。

⑤グッドポイント表彰 倉庫内で改善や良い取り組みを表彰する活動です。リーダー以下のメンバーを対象にしています。副賞も用意して、メンバーのモチベーションアップに繋げています。今までに、出荷指示毎にファイルの色分けや、カッターなどの置き場所など数字づけ(三定管理)など、メンバーのアイディアで倉庫内の業務は常に改善・成長しています。

――― 各課から出てきたヒヤリハットに対してどのような活動をしているのですか?

実際のフローやマニュアルを確認し、どこにトラブルを引き起こす危険性が潜んでいるか検証します。実際の改善策に関しては現場のメンバー主導で行っていただきます。改善内容を報告してもらい、新しい運用方法が現場で定着しているかの確認まで行います。

――― 万一、トラブルが発生したときの品質管理担当の動きを教えていただけますか?

1. 監視カメラ検証
トラブルがどのような状況で発生したか、画像確認し、原因を追及します。その上で、現場目線での再発防止策を講じます。

2. 現場検証
トラブル発生時と同じ状況を作って再現検証を行います。その際に、すでに起きてしまったトラブルの検証だけでなく、他に起こり得るミスも検討し対策を講じます。

3. オペレーション点検
講じた再発防止対策が順守されているか作業員のオペレーションを点検し、再発の恐れがないか確認します。

――― 現場メンバーは、品質管理の取組には協力的ですか?

品質管理担当者は、現場メンバーにとっては時に煩わしい存在でもあると思います。いわゆる嫌われ役だと思っています(笑)。でも、私たちの品質管理の活動は、トップダウンで指示するだけでは継続できません。


現場業務を理解し、現場に寄り添った提案をすることが、継続的な改善活動に繋がると考えます。そのため、現場メンバーとの信頼関係の構築を一番大切にしてきました。その結果、メンバー一人一人が、品質管理の活動に対して、徐々に理解を示してくれるようになり、意識が変わってきたと実感しています。

――― 今後取り入れていきたい施策や、目標など教えていただけますか?

まず、現場の紙ベースのマニュアルからクラウド型マニュアルを入れることを考えています。それにより、動画などで作業の流れを視覚的に習得できることにより、解釈の齟齬も防止でき、新人研修や新しいオペレーション時にもスムーズに業務習得が可能と考えています。

また、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入により、人為的ミスを極限まで減らしていくことを検討しています。今の品質管理の活動を地道に継続していきつつ、オートメーション化推進により、究極目標のトラブルゼロを実現していきたいと考えています。

トランスコスモスの物流品質

継続的に高品質のサービスを提供

トランスコスモスのフルフィルメントセンターでは、5.6ppm(※)、つまりレベル5の完全オートメーション倉庫並みの品質レベルを達成しております。作業品質向上に向けた取り組みとして、庫内ウォークスルーチェックやヒヤリハット共有会などを実施し、決められた業務フロー・マニュアル通りの作業を遂行できているか?安全に作業が遂行できる環境であるか?を定期的に確認・共有・改善を行っております。 また、ウォークスルーで発見した業務改善事項は社内表彰を実施することにより、メンバーのモチベーション向上を図り、更なる品質向上に繋げているのです。
※2022年度実績、2023年度実績は4.9ppmに向上

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ロジスティクス北柏チーム
ロジスティクス北柏チーム
トランスコスモスの千葉県北柏にあるロジスティクス(自社倉庫)を担うチームです。 2014年4月からEC通販に係るバックオフィス業務、配送、フルフィルメントを担う専門部署です。倉庫の利用面積4,110坪。セキュリティISO27001取得(情報セキュリティ)、管理者常駐、フロア内監視カメラ、警備員24時間365日体制で配備。

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