フルフィルメントとは?3PLとの違いも解説|EC基礎知識
EC市場が盛んになるにつれて、業界内ではフルフィルメントという言葉を耳にする機会も増えたのではないでしょうか?では、EC事業におけるフルフィルメントとはどのようなものか、3PLとの違いは何か、ご存知でしょうか。トランスコスモスのフルフィルメントセンターでの実際の業務をご紹介しながらご説明します。
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フルフィルメントとは?
消費者が商品を注文してから手元に届くまでの業務全般
フルフィルメントの語源は、英語で「実行」や「遂行」を意味する「Fulfillment」です。EC事業において、フルフィルメントサービスとは、EC通販などで、消費者が商品を注文してから手元に届くまでに発生する、業務全てのことを指します。
3PLとの違いとは?
物流に関わる業務に限られているか否か
3PL(スリーピーエル又は、サンピーエルと読みます)とは物流に関わる全ての業務を外注することです。しかしフルフィルメントは、物流機能だけでなく、商品受注のステップから決済までの全ての業務となります。そのため、EC通販事業にとって必要な業務全般になるといえます。
※3PLの詳しい解説は、3PL(サードパーティー・ロジスティクス)とは?導入メリットなど解説の記事をご覧ください。
フルフィルメントに含まれる業務例
1. フルフィルメントサービスのハブ機能、バックオフィス業務
受注管理、返金返品管理、在庫管理等の事務業務を担っています。そのため、消費者の注文や要望に適切に対応するには、このバックオフィス部門が正しく機能している必要があります。
※トランスコスモスのECワンストップセンター北柏(フルフィルメントセンター)にはバックオフィス機能が併設されています。
2. EC物流のロジスティクス業務
商品の入荷や、ピッキング、検品梱包など、物流倉庫内での出荷までの業務です。例えば、下記のような業務があります。
入荷・検品
商品が「入荷」した際に、入荷連絡を受け、実際に入荷した数量に差異が無いか、品質に問題が無いかを確認していきます。ハンディターミナルを使用し、出荷物(商品や資材、ノベルティ等)に付加されているバーコードをスキャンし、WMS(Warehouse Management System)に登録する方法が一例です。WMSに登録することで在庫管理(保管場所や商品とその数量等)を行うことにもつながります。
ピッキング・帳合
「ピッキング」とは注文のあった商品を保管場所からピックアップする作業です。また、「帳合」はピッキングを終えた商品と伝票に記載されている商品が一致しているかを確認する作業です。目視でのチェックでは品質、生産性に限界があるため、ハンディターミナルを用い、伝票と商品のバーコードをスキャンし、効率的にシステムチェックを行っていきます。
検品、梱包
商品の状態を確認するために「検品」を行います。ここでもハンディターミナルを通じてシステムで出荷物のチェックを行います。使用する資材はもちろん、伝票に紐づけられた商品が一致しているかを確認していきます。また、ご注文された商品を確実にエンドユーザー様へお届けする方法として、出荷には使用しない資材のバーコードをスキャンしたり、スキャンするべきバーコードに誤りが点数不足があったり等、正しい資材や商品を検品できていないと、画面にエラーが表示され出荷作業を進められないようにすることが挙げられます。検品が通った荷物を適正な資材で「梱包」します。検品作業が品質を確保する最後の砦となります。
出荷
配送業者に商品を引き渡します。配送方法にも多種多様なものがあります。エンドユーザー本人に直接お届けする、コンビニなどを受け取り場所に指定する、ポストへの投函など商品やサービスに合わせたお届け方法をできる工夫があります。
※ロジスティクス業務詳細はロジスティクスの業務を解説、1日の流れ【現場インタビュー】記事をご覧ください。
3. 顧客接点のカスタマーサポート業務
注文に関する、受注不備やキャンセル・返品対応などお客様からのお問い合わせ受付窓口業務です。バックオフィス機能とのスムーズな連携が迅速な顧客対応に繋がり、顧客満足度向上が期待できます。
フルフィルメントサービスを委託することのメリット
顧客体験の向上や、EC事業の成長にも繋がる
フルフィルメントサービスを導入することにより、3PL同様に、経営資源をコア業務へ集中させることができ、新たなEC事業戦略や販路拡大、マーケティングの強化などが見込めます。そして、委託範囲が物流業務だけの3PLとは違い、注文者と注文商品に関連する全ての対応業務が一気通貫で提供されるため、迅速な顧客対応が可能となります。それにより、顧客体験の向上が期待でき、企業ブランドのファンやリピーター獲得にも繋がることが見込めます
それほどに、フルフィルメント業務というのは、EC事業にとって非常に重要な役割を担っているといえるでしょう。
トランスコスモスがフルフィルメントサービスを提供しているって知っていますか?
トランスコスモスはコールセンターだけの会社じゃない!
トランスコスモスって、コールセンターの会社のイメージが強いのではないでしょうか?
実は、2014年より、トランスコスモスでは、フルフィルメントサービスを提供しています。
今回は、トランスコスモスが提供しているフルフィルメントサービスについて、ご紹介させて頂きます。
トランスコスモスのフルフィルメントセンター、「ECワンストップセンター北柏」では、提供サービスが多岐にわたるため、運用相互間でのシームレスなコミュニケーションの実現が可能です。
ECの運用に必要な機能は、コンタクトセンターにおける問い合わせ窓口業務、受注処理業務、アフターサポート業務、ECサイト構築・運用、インターネットプロモーション、分析と多岐にわたり、そこに、高品質なフルフィルメントサービスを加え、一連の業務をワンストップでサービスを提供することが可能です。
商品在庫情報・顧客情報(CRM)・Webサイトアクセス情報などを包括的に最適化し、お客様企業の売上拡大と業務効率化を支援しています。
・ECに特化した独自のシステム(WMS)の活用
・トレーニングを積んだ庫内オペレーターの業務運営 など
「商品を受け取る顧客の満足度を向上するサービス」を提供することが可能です。
梱包処理能力は1時間あたり720件の梱包・伝票貼付を処理することができる自動マテハンラインも導入。
年々高まるお客様企業の需要に応えるため、ECワンストップセンター北柏を、従来の3,155坪から
4,110坪に拡張し、更なる高品質フルフィルメントサービスの提供を目指しています。
【関連】購入ボタンをポチっとした瞬間から始まる、ECフルフィルメント物語
【参考】フルフィルメントサービス紹介資料 https://transcosmos-ecx.jp/service/logistics
【参考】ECワンストップセンター北柏(フルフィルメントセンター)センター長、政岡啓介のインタビュー記事 https://transcosmos-ecx.jp/blog/fulfillment/1